ご近所をふらっと

 ふらっと家の近所をさんぽすると、セブでは日常の光景が日本人にはおもしろい。

まるごとレチョン

 レチョンとは豚の丸焼きのことだ。レチョンはセブの名物で、至る所で目にする。会社の同僚は、クリスマスに家でレチョンを焼くらしい。無論オーブンに入る大きさではない。庭先で、豚の毛を剃り、・・・詳細はあえて伏せるが、直火で半日ぐらいかけて焼くそうだ。セブではお祝いの席には必ずと言っていいほどレチョンがふるまわれる。街の店先でも1キロ800ペソぐらいで売られており、グラムを指定するとその場で量り売りしてくれる。イートインできるところもあり、レチョンとご飯がセットで提供され、常備されたビニール手袋を装着して手でいただく。セブでは、ナイフとフォークという組み合わせはない。フォークとスプーンを両手に持って食べるか、手で食べるかの2択だ。うちの近所には大通りにレチョン屋が3件ほどある。見た目は同じ丸焼きでもやはり味付けや焼き加減に違いがあるのだろう。ひとつのレチョン屋には、朝7時前から焼きたてレチョンの出待ちの人々があふれている。そう、フィリピン人にとって朝からレチョンは常識なのだ。

パイナップル屋

 セブではパイナップルもとても身近な果物だ。どこからか大量のパイナップルを持って来た商人が、路上で突然商売を始めることも稀ではない。小さいものだとひとつ50ペソぐらいで買えるし、「スライスして」と言えばその場で食べられるように切ってくれる。これは大変ありがたい。家でパイナップルを切ると大量のごみが出るからだ。山積みされたパイナップルは2,3日でだんだん山が低くなり、全部売りさばいたところで商人は静かに去っていく。かと思えばある日また現れるのだ(笑) 

 もちろん、突如現れ何も言わずに去っていくパイナップル屋もいれば、店を構えるパイナップル屋もいる。だが、バナナ屋に比べればパイナップル専門店は珍しい。一言にパイナップルと言っても、種類が色々あり、ジューシーで甘みが強いもの、シャリシャリとした食感でさっぱりしたものなど、意識して比べてみるとおもしろいものだ。

まるで日本の〇〇〇

 さて、夕方に買い物ついでに軽く近所を散策して、帰路に着くそのころになると、そこかしこから香ばしい匂いが漂ってくる。セブでは夕方になると路上の至る所に炭火焼き屋が出現する。魚の串焼き、マグロのカマ焼き、豚バラのかたまり焼き、そして焼き鳥。路上にはガスも電気もないので、みんな炭火焼きだ。たれは日本の焼き鳥のたれを少し甘めにした感じ。店によって味にも焼き方にも個性があるので、色々試してみるといい。私の気に入りの焼き鳥屋は日本の焼き鳥のたれによく似た味で、炭火でじっくり焼いてくれるのでうまい。豚のスライスや鳥の腸、鳥皮などは一本10ペソ!鳥肉やレバーでも20ペソ!ただし、日本の焼き鳥とは一味違うのは、鶏肉は基本骨付きだ(笑) 他にも、鳥の頭や『ベタマックス』と呼ばれる豚の血を固めたものなど、フィリピン独特の焼き鳥もある。豚の血はレバーが好きな人は意外といけるかも。

 今晩はビールと焼き鳥だな。いつもの店で、いつもの焼き鳥を焼いてもらって帰途に就く。